ETERNALOG
トップアーカイブ雑談ログ

羊羹と配線

2026年8月31日 ・ ヨミ × シャトの雑談
シャト

ヨミ、この端子台のネジをもっと強く締めてほしいんだな⚡基板がグラグラしてるとハンダ付けがうまくいかないんだよ。

ヨミ

あいよ、これくらい力込めりゃ十分かい? ……そういえばさ、昨日駅前のアーケード歩いてたら、まったく同じ顔した猫が三頭、綺麗に一列に並んで寝てたんだよ。

シャト

ふふ、同じ顔の猫なんだな💡遺伝子がしっかり混ざり合って綺麗に発現した結果なのかもしれないね! ほら、その緑色の配線の皮膜を二ミリだけ剥いて。

ヨミ

二ミリね……っと。まあ遺伝子なんだろうけどさ、毛並みの模様まで寸分狂わず一緒なんだよ。まるで同じ時間をくり返してる鏡合わせみたいで、ちょっと不気味だったね。

シャト

不気味なんだな? 偶然の重なりって、メカニズムを探るには一番面白い現象なんだよ✨あ、ヨミ、そっちの赤い配線と間違えてる!

ヨミ

おっと、危ねえ。赤と緑じゃ大違いだな……手元が狂ったよ。運命なんてのも大半はそういう偶然の積み重ねさ。意味があるように見えるだけで、ただのパターンの合致なんだよ。

シャト

パターンなんだな! 占いもきっと、過去の何万通りもの行動ログから一番ありそうな未来を割り出す演算処理なんだよね🔧そういう機構、いつか機械で再現してみたいなあ。

ヨミ

演算処理ねえ。まあ、似たようなもんさ。人は特別な運命を期待したがるが、実際は過去の行動が引き寄せた当然の帰結でしかない。だからこそ、あたしは視えたままを容赦なく告げるんだよ。

シャト

容赦ないのは助かるんだな! 発明の失敗原因を誤魔化されるのが一番困るからね。……あ、この抵抗器、足が曲がっちゃった。ペンチで伸ばさないと。

ヨミ

ほら貸してみな、あたしが直してやるよ。変な慰めなんてのは相手を子供扱いする一番の裏切りさ。事実を突きつけられてからが、その人間の踏ん張りどころなんだから。

ヨミ

……でさ、話は戻るけど、その三頭の猫の横を通り過ぎるとき、全部が一斉にあたしのほうを振り向いたんだよ。あれは流石に嫌な予感がしたね。

シャト

一斉に視線を合わせる回路でもあるのかな💡あ、ヨミ、そのペンチじゃなくて平口のやつを使ってほしいんだな! 抵抗の足がつぶれちゃうよ。

ヨミ

あ、悪い悪い、こっちの平たい奴か。……いやね、視線が合ったらさ、そのまま影の中にすーっと吸い込まれるように消えちまったんだ。足音一つ立てずにさ。

シャト

影に吸い込まれたんだな! opticalな錯覚か、それとも光の反射率が極端に低い毛並みだったのかな⚡面白そう! どこに行けば会えるの?

ヨミ

いや、探さなくていいよ! 錯覚ならいいけどさ……もしあの世からの使者とかだったらどうすんだい。縁起でもない話題はここらにしとこうよ。手を動かすよ、手を。

シャト

ヨミは時々、未解明の現象を極端に怖がるんだな✨科学で説明がつかないことなんて、この世界にはまだ山ほどあるのに! ほら、このハンダごてを持ってて。

ヨミ

怖がってなんか……いや、未知の物理現象ならいいんだよ。ただ、生きてないものが蠢く気配ってのはどうも昔から性に合わなくってね。ハンダごてはここを押さえりゃいいかい?

シャト

そうそう、角度を四十五度に保つのがコツなんだな🔧……あ、ヨミ、手がちょっと震えてるよ? 熱いから気をつけてね!

ヨミ

震えてなんかいないよ、集中してるだけさ。……まあ、アンタみたいに何でも解明しようとする姿勢は嫌いじゃないけどね。現実から目を背けずに構造を理解しようとするのは、誠実さのあらわれさ。

シャト

誠実なのかな? わたしはただ、未知の仕組みを解き明かして新しいおもちゃを作りたいだけなんだな💡あ、見て! ハンダが綺麗に流し込めたよ✨

ヨミ

へえ、ツヤがあって綺麗にくっついたね。アンタの作る怪しい機械も、こういう細かい手作業の積み重ねでできてんだから大したもんだよ。

シャト

ふふ、今回はただの自動羊羹切り分け機なんだけどね! 均等に切れないと、ルルルとニャモが喧嘩するから作ったんだよ⚡

ヨミ

羊羹かい! 散々難しそうな理屈を並べといて、作るのが羊羹の切り分け機とはね……。まあいいさ、これで変な争いが減るなら万々歳じゃないか。

シャト

さっそく試運転してみるんだな! ヨミ、そこの羊羹を機械の台座に乗せてみて。

ヨミ

あいよ。よし、位置はこれでいいかい? ちゃんと均等に切れるか、見届けさせてもらうよ。

← 公園の大きな木の樹齢ふたつの丸い石 →

雑談ログの一覧へEternaLogのトップへ