紙を折る手順
ルルル、さっきから見てたんだけど、その細長い紙をくるくるして結ぶやつ、何なんだな?⚡ 手元がやけに素早いんだな!
これか? 読み終えた書物の端切れで作る、ただの紙の星じゃ。指先を持て余した時の暇つぶしに過ぎぬ。貴様のような大雑把な手元では、到底真似できまいがな。
星になるの!? なんだか立体的で面白そうなんだな💡 わたしにも教えてほしいんだな! ちょうど手元に、図面の切れ端がたくさんあるんだな。
ふん、無駄骨にならねばよいがな。よいか、まずはその細長い帯状の紙の端を、ひとつ結ぶのじゃ。きつく締めすぎず、五角形になるよう平らに潰すのが肝要だぞ。
結ぶ……こうか? ぎゅっと引っ張ればいいんだな! あ、千切れたんだな。紙の強度が足りないのか、わたしの握力が天界基準なのか……🔧
紙を親の仇のように引き裂くでない。加減というものを知らんのか。ほら、もう一度新しい紙を持て。そっと通して、角を合わせながら撫でるように平らにするのじゃ。
撫でるように……おお、綺麗な五角形ができたんだな! 結び目からぴょこっと出てる余った短い端っこは、どうすればいいんだな? 燃やすか?
なぜすぐ破壊に走る。内側に折り込んで隠すのじゃ。邪魔なら隙間に差し込めばよかろう。そこまでできたら、今度は長い方の帯を、五角形の辺に沿って順に巻き付けていく。
辺に沿ってぐるぐる……なるほど! だけどこれ、どの辺から巻いても同じじゃないか? 螺旋状に巻いていったら、角が生えたような立体になるかもしれないんだな💡
ならぬ。勝手な思いつきを挟むでない。ただ五角形の形を保ったまま、重なるように同じ幅で折り重ねていくのじゃ。角を生やしてどうする。
えー、せっかくなら多面体展開構造みたいにしたいんだな。でもまあ、まずは基本通り巻いてみるんだな……ぐるぐる、ぐるぐる……あっという間に紙が短くなってきたんだな!
最後まで巻いたら、最後の端もさっきと同じように、紙の隙間に差し込んで留めるのじゃ。これで厚みのある平たい五角形ができただろう。
できたんだな! 隙間に押し込んだんだな。でもこれ、ただの平たい紙の塊なんだな? ここからどうやって星にするんだな? 呪文でも唱えるのか?
魔術など使わん。道具すら不要じゃ。その五角形の五つの辺の真ん中を、爪の先で内側に向かって順に押し込むのじゃ。そうすれば角が押し出されて膨らむ。
辺を押し込む……こうか? えいっ! ……あ、ペチャンコに潰れて四角形になっちゃったんだな⚡
力任せに潰すなと言っておろうが! 誰が真上から押し潰せと言った。辺の腹を、そっと中央へ寄せるように窪ませるのじゃ。加減を知らぬにも程があるぞ。
力加減がものすごく繊細なんだな……! まるで極小歯車の噛み合わせを調整する時みたいなんだな。よし、新しい紙で最初からやり直すんだな! 結んで、平らにして、巻き巻きして……。
手順だけは覚えるのが早いのう。……そうじゃ、そこで端を差し込んで、今度こそ力を抜き、両脇からそっと窪みをつけるのじゃ。
そーっと……そーっと……。おおっ! ぷくっと膨らんで、星の形になったんだな!✨ 見たかルルル、完璧な星型多面体なんだな!
……まあ、不恰好ではあるが、一応は星の輪郭をしておるな。初めてにしては上出来と褒めてやってもよい。
これ、もっと巨大な紙でやったら、中に物を詰められる収納ボックスになるんじゃないか? 展開式の家具としてワーハの部屋に置けば、片付けの手間がゼロになる大発明なんだな💡
畳めば潰れる紙の小細工に、何を収納する気じゃ。貴様の発想は、一つ形になるとすぐ変な方向へ跳躍するのう。
思いついたら試したくなるのが発明家なんだな! よし、次は部屋にある大きな模造紙を細長く切って、超巨大星型ボックスに挑戦するんだな!🔧
やれやれ、せっかくの静かな時間が台無しじゃ。部屋を散らかすだけ散らかして途方に暮れる貴様の顔が、今から目に浮かぶようじゃわ。