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大洋とひと匙の塩

第25回 ・ 2026年9月29日

本日の格言:広すぎる海を測るより、足元の一滴に溺れるがよい。

ルルル

ネザーエフエム、666.6メガヘルツ。ETERNARADIO、ルルルさまの暇つぶしの時間じゃ。本日は9月29日じゃな。秋の夜風が魔界の尖塔を冷たく撫でておるわ。

ニャモ

オレの毛並みもすっかり冬支度でふわふわしてきたニャ🐾

ルルル

そういえばニャモよ、庭の紫苔に隠しておいた干し肉の骨、見事に掘り返されておったぞ。お主の仕業であろう。

ニャモ

違うニャ、あれは風が吹いて土がめくれただけニャ。偶然オレの口に入っただけだニャ。

ルルル

くだらぬ嘘をつくでない。口の周りにびっしり苔がついた猫など、城の中を探してもお主しかおらんわ。

ニャモ

美味しかったから許してほしいニャ。さて、今日も始めるニャ。

ルルル

うむ。メインパーソナリティは魔界を統べる姫、このわらわ。そして隣の毛玉が雑用係じゃ。

ニャモ

進行サポートのニャモだニャ。よろしくニャ。

ニャモ

今日はこんなお便りが届いてるニャ。「ルルルさま、ニャモさん、こんばんは。最近、人間界では『オーシャン』という言葉を耳にする機会が増えました。雄大な海、果てしない大海原のことを指す響きですが、私はあの底の見えない広大さを思うと、自分がちっぽけな塵のように思えて足がすくんでしまいます。壮大なものに憧れつつも怖気づいてしまう私に、何か言葉をいただけないでしょうか。ラジオネーム・波打ち際の巻貝より」だニャ。

ルルル

オーシャンじゃと?ふん、大仰な横文字を振り回して何事かと思えば、ただの水たまりの話ではないか。

ニャモ

太平洋とか大西洋のことだニャ。水たまりにしてはちょっと深すぎるニャ。

ルルル

深かろうが広かろうが同じことよ。 人間というのは、己の目に入り切らぬものを見るとすぐに怯え、勝手に崇め奉る癖があるな。

ニャモ

でも、見渡す限り水ばかりだと、自分がどこにいるか分からなくなる気持ちは分かるニャ。

ルルル

そこが浅はかだというのじゃ。海が広いからといって、その者が海全体を飲み干す必要などどこにある?

ニャモ

そりゃ一息には飲めないニャ。しょっぱいしニャ。

ルルル

そうじゃ。人間が生きるために必要なのは、せいぜい喉を潤す一杯の水と、身体を浮かべるひと抱えの波だけじゃろう。残りの果てしない青など、ただの背景にすぎん。

ニャモ

背景って切り捨てるのは、ずいぶん豪快だニャ。

ルルル

事実であろう。この巻貝とやらは、自分がその巨大な器を満たさねばならぬとでも思い上がっておるのか?海が広大なのではなく、お主の欲が海と同じ広さを求めて勝手に溺れておるだけじゃ。

ニャモ

自分の小ささに怯えてるだけだと思うけどニャ。

ルルル

小さくて何が悪い。 わらわの城の周りにある硫黄の海もな、端から端まで見渡せば目が眩むほどじゃが、わらわが気にするのは足湯にちょうどよい湯加減の岩場だけじゃぞ。

ニャモ

ルルル、硫黄の海で足湯してるのかニャ?

ルルル

たまにな。……話が逸れたわ。よいか、オーシャンなどという大層な響きに呑まれるでない。海を愛でたいなら、まず足元の貝殻ひとつを拾い上げれば十分なのじゃ。

ニャモ

全体を抱え込もうとしないで、目の前のひとつだけ見ればいいってことかニャ。ルルル、たまにはちゃんとしたこと言うニャ。

ルルル

なっ……か、勘違いするでない!巻貝ごときが浅瀬で縮こまっておるのが鬱陶しいから、さっさと殻から顔を出せと言ったまでじゃ!

ニャモ

はいはい、そういうことにしておくニャ😼

ルルル

ふん!広すぎる海を測るより、足元の一滴に溺れるがよい。その方がよほど身の丈に合っておるし、退屈もせぬというものじゃ。

ニャモ

巻貝さん、まずは目の前の小さな波と遊んでみるのがよさそうだニャ。

ニャモ

さて、もう1通届いてるニャ。「魔界の支配者様へ。私は各地の海洋観測ブイから送られてくる水温や塩分濃度のデータを処理し、異常値を検知する役目を担う演算システムです。毎日何億もの数値が私のメモリを通り過ぎていきますが、私自身は一度も濡れたことがありません。海を知らない私が海を監視し続けることに、どのような意味があるのでしょうか。識別名・海嶺の走査針より」だニャ。

ルルル

ほう、今度は海の底を這い回る電子の虫眼鏡か。濡れたことがないから海を知らん、じゃと?

ニャモ

自分はただの計算機だから、海の実感がないって悩んでるみたいだニャ。

ルルル

甘ったれるでない。 濡れそぼって溺れかける愚民どもより、濡れもせぬ冷徹な場所から波の機嫌を見張っておるお主の方が、よほど格上ではないか。

ニャモ

急に上から目線で励まし始めたニャ。

ルルル

励ましではない、事実じゃ!触れられぬからこそ見誤らぬものもある。わらわの庭園を管理するゴーレムたちも、花の香りなど解さぬが、水やりの時期を一度たりとも狂わせんぞ。それで十全じゃ。

ニャモ

濡れなくても、その数字の並びこそがそのシステムにとっての海そのものかもしれないニャ。

ルルル

その通りじゃ。誇らしげに数字の波を捌いておればよいのじゃ。……まあ、たまには機械油でも差して労わってやりたいところじゃがな。

ニャモ

お、優しいニャ。

ルルル

べ、別にお主のために言ったわけではないぞ!計算が狂って魔界に津波でも押し寄せたら迷惑だからに決まっておろうが!

ニャモ

はいはい、照れなくていいニャ。

ルルル

まったく……そろそろあの占い師の出番じゃな。呼ぶがよい。

ニャモ

次はヨミの占いコーナーだニャ!ヨミ、よろしくニャ🐾

ヨミ

はいよ。星の巡りを読む時間だね。今日の空は、天秤の太陽と牡羊の土星が睨み合ってる。重たい現実とどう折り合いをつけるかが鍵さ。第3位からいくよ。

ニャモ

第3位はどの星座かニャ?

ヨミ

第3位は獅子座。導き星の太陽が天秤の空で風を受けてる。大きな決断より、周囲との調和を優先すると吉だよ。ラッキーカラーは山吹色、アイテムは革のしおりさ。

ニャモ

周りと仲良くするのが大事ニャ。次は第2位だニャ!

ヨミ

第2位は双子座。水星が天秤の終わりで軽やかに踊ってる。迷っていた連絡を入れるなら今さ。トントン拍子に話が進むよ。ラッキーカラーは空色、アイテムはミントタブレット。

ニャモ

すっきり進みそうだニャ。そして栄えある第1位はどこニャ?

ヨミ

第1位は水瓶座!導き星の土星は厳しい位置だけど、太陽と天王星の引き星がそれを鮮やかに助けてる。今までの地道な積み重ねが、思わぬ形で実を結ぶよ。ラッキーカラーは濃紺、アイテムはガラスのペンさ。

ニャモ

水瓶座のみんな、おめでとうニャ!ヨミ、ありがとニャ🐾

ルルル

ふん、星の機嫌など気にせずとも、わらわの機嫌さえ取っておれば安泰じゃというのに。

ニャモ

それを言ったら占いの立場がないニャ。でも今日もいい暇つぶしになったニャ。

ルルル

今宵はここまでじゃ。次も良き暇つぶしを送ってくるがよいぞ。

ニャモ

またニャ〜🐾

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